OSTERIA PACE(オステリアパーチェ) 本多 伸行 オーナー NOBUYUKI HONDA
横浜市出身。大学卒業後に複数のイタリア料理店で料理の経験を積み、2006年に「オステリア パーチェ」をオープン。常連さんたちに愛されるイタリアンのお店のオーナーを務めている。(東急田園都市線 江田駅より徒歩11分)
横浜市出身。大学卒業後に複数のイタリア料理店で料理の経験を積み、2006年に「オステリア パーチェ」をオープン。常連さんたちに愛されるイタリアンのお店のオーナーを務めている。(東急田園都市線 江田駅より徒歩11分)
今でこそ料理を仕事にしていますが、実は大学では経済学部に在籍していて、料理とは縁のない生活を送っていました。でも、自分の手で何かを生み出す仕事がしたくて、とにかくクリエイティブな仕事に憧れていました。僕にとっては、その1つが料理だったんです。
大学卒業後は、ピザ職人になるためにイタリアに行きたいと思うようになりました。その足がかりとして、日本でイタリア人のいるお店で働こうと考えたんです。いろんなイタリアンのお店を食べ歩いた中で、僕が一番おいしいと思ったお店があって、ちょうどスタッフを募集していました。アルバイトで採用してもらい、そのまま社員になって、アンジェロさんというイタリア人の方の下で経験を積ませてもらいました。もともとイタリアに行きたくてお店を探したものの、イタリア人のそばで働いていたので、結局イタリアに行く機会はなくなってしまいましたが。アンジェロさんに「イタリアに行きたい」と伝えたら「僕がいるんだから行く必要ないじゃない」なんて言われてしまいましたね(笑)。
とにかく料理は楽しくて、気づいたら熱中していました。ピザを焼けるようになったら、パスタも作れるようになりたい。メインディッシュやデザートも作れるようになりたい。と続けていくうちに、あっという間に10年以上が経っていました。
いくつかのお店で経験を積んだ後に独立して、2006年に「オステリア パーチェ」をオープンしました。当店は、リーズナブルで本格的なイタリアンが食べられるお店です。今は僕ひとりで全ての料理を担当していて、丁寧に作った料理を提供できるところが特長だと思います。実際にお客様にも「丁寧に作っているね」とお褒めいただくことが多いです。今の一番人気は「自家製ボローニャ風ラザーニャ」ですね。
お酒も、イタリア産のワインをリーズナブルに提供しています。イタリアの北から南まで、さまざまなワインをご用意しています。また、地元の小麦を使ったビール「青麦(あおばく)ビール」も召し上がっていただけます。僕が青麦ビールの小麦作りに参加させていただいている縁もあって、お客様にもご提供しているんです。
当店は、静かな場所に位置しているので、隠れ家的なお店としてご利用いただけると思います。ディナーはもちろんのこと、ランチもお客様の入れ替えなしの1回転だけなので、ゆっくりとお食事を楽しんでいただくことができるでしょう。
お話ししたような料理や空間を認めていただけたのか、ありがたいことに当店は、2018年に「青葉ブランド」に選んでいただいています。青葉ブランドは、青葉区民の皆さんが推薦されたお店の中から、青葉区ゆかりの識者の方々から成る認定委員会が選定したお店なんです。また、食べログさんが東日本で注目すべきイタリアンのお店を選出する「イタリアン EAST 百名店」にも選んでいただいています。
僕が日々の仕事の中で心がけているのは、まずは自分自身が楽しむことなんです。小さいお店なので、お客様とのライブ感を大切にしています。たとえば、お客様とやりとりしながら、メニューにないご希望にも柔軟に対応するようにしています。
また、真面目に誠実に料理と向き合い、自分の家族や大切な人に食べさせてあげたいと思える料理を作るようにしています。具体的には、「子どもからお年寄りまで同じ味付けで楽しんでいただけるイタリアン」を心がけているんです。どういうことかというと、若い方が食べたらおいしいけど高齢の方が食べたらしょっぱく感じてしまう料理や、お母さんが食べた時に子どもには食べさせられないと思うような料理にならないよう心がけています。これは食事の時だけではなく、食後感も同様です。僕自身、他のお店で食事をしたときに、その時はおいしいと思ったけど帰ってから喉が乾きすぎて眠れなくなった経験があるんです。このようなことがないように、食事の時だけではなく食後感も含めて、誰が食べてもおいしいと思える料理を作るよう心がけています。
実際に、ありがたいことに当店には、ご家族でご利用いただいている常連さんも少なくありません。なかには、親子三代で通ってきてくれている方もいらっしゃいます。たとえば、子どもの頃に家族に連れられて通ってくれていたお客様が、大人になって恋人と来てくれたことがありました。小さい頃はコースも食べられなかったような子が、コースを食べてお酒まで飲んでいる姿を見ると、感無量になります。通い続けてくれるお客様がいることが、すごく嬉しいですね。
スタッフも長く勤めてくれている者が多くて、プライベートでも仲がいいんです。ビジネス上の付き合いというよりも、家族のような関係ですね。ふざけ合ったりして(笑)。それがお店全体のアットホームな雰囲気につながっているのかもしれません。
僕は子どもの頃から犬が大好きなんです。自宅でも4頭の犬を飼っています。それもあって、当店でもペットの犬の同伴が可能です。最低限のしつけができていて、吠えて走り回るようなことがなければ、ご予約のときに同伴することをお伝えいただければと思います。お客様と一緒に犬が来てくれると、すごく嬉しいですね。お客様に許可をとって写真を撮らせていただいたり、お客様と相談しながら犬用のチーズをご用意したりすることもあるくらいです。
最近、少子高齢化やコロナ禍が影響して、ペットを飼われる方が増えているというのを耳にします。実際にこの地域でもペットを飼われている方は多いので、それが一過性のブームで終わらないように、ペットが家族の一員として過ごせる環境を作りたいと思って当店でも同伴可能にしているんです。
お店だけではなく、将来的にはドッグランも作りたいと思っています。僕は大型犬を飼っているんですけど、車で遠くまで行かないと、思いっきり遊ばせることができない現状があります。犬仲間からも「犬を遊ばせることができなくて困っている」という話をよく聞くんです。なので、将来的にはドッグランを作って、大型犬でものびのびと遊ばせられるスペースを作ることが、今の1つの目標です。
僕は毎日、地元の市場に自分で食材の仕入れに行っていますが、これからも旬で地場の魚や野菜を使って料理を作っていきたいですね。手作り感があって、ほっとする料理を提供し続けていきたいです。
イタリアでは、食事の時間をとても大切にします。たとえば、僕が修行していたお店では、師匠は朝と夜、必ずスタッフ全員で食事をするようにしていました。ふざけ合いながら食事をして、最後にはみんなでエスプレッソを飲むような。どんなに忙しくても、食事の時間は手を止めて楽しもうっていうスタイルなんです。僕もそれは見習いたいと思っていて、今でもまかないはなるべくスタッフと一緒にとるようにしています。
この考えは、お客様に対しても同じです。当店は丁寧にお酒や食事を提供するので、ぜひ食事の時間を楽しんでもらいたいですね。小さいお店なので、お越しの際には必ずお電話でご予約をお願いしたいです。営業時間なども状況に合わせて変更することがあるので、ご予約の際にお問い合わせいただければと思います。
※上記記事は2021年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
※新規登録またはログインすることにより、青葉区.jpの利用規約、およびプライバシーポリシーに同意したことになります。