鈴木 茂美 院長（元氣の森整体院)のインタビュー

この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

ファーストフードの仕事に携わっていたのですが、40代から太り出し、体調がおかしくなってきたんです。あとになってわかったことですけど、睡眠時無呼吸症候群だったようで…眠れないんです。いや、本人は十分に寝ているつもりでも、熟睡出来ていないため、疲れが取れないんです。無呼吸症候群に特有の大きないびきをかきながら、休憩中にぐたっとなって寝てしまうんです。
正直、自信を無くしてしまいました。極めつけはクリスマスの1番忙しい時に寝坊して仕事に穴を開けてしまったことです。これはもうダメだと思い、職を辞す決意をしました。

その後、体調改善に努めながら職探しを始めたところ、就職情報誌で整体師の特集を見つけたんです。その時、これなら、と思いましたね。自分の身体のことがありましたし、健康に対する問題意識や関心を強く持つようになっていましたから。
快整体術という東洋医学の考えを基にした整体師養成の学校に通い、約1年後に整体院を開院しました。ただ患者さんを診ていくうちに、もっと満足させられるような療法が他にないものかと思うようになっていきました。そこで出会ったのがオステオパシー誇張法なのです。

オステオパシー誇張法の概念についてお聞かせください。

オステオパシーはアメリカで発祥した整体術（整骨医学）になります。骨がズレたり、関節がズレることで血液の循環が損なわれ、神経の機能も十分に働かなくなる。それによって様々な症状を伴うようになります。そこで、ズレた骨格の変位を調整して改善することにより、人間が本来持っている『治る力』を取り戻すというのがオステオパシーの概念になります。
誇張法はこのオステオパシーの考え方を受け継ぎながら、きわめて穏やかな手技により骨格矯正をおこなうものです。

骨格矯正と言いましても決して怖いものではありません。オステオパシー誇張法による骨格矯正は、いわゆるスラスト、骨をポキポキ鳴らすようなものではないのです。
瞬間的な圧力をかけて、曲がった方向から元に戻そうとするのではなく、曲がった方向に向けて2gから5gという微弱な力を加えて、ほんのわずか、髪の毛1本分ほど動かしてあげる。誇張するということですね。
ちょっとでも余分な力が入ると動きません。動かすといっても、本人には背骨を「さわられている」としか感じ取れないんですよ。それが身体にじわじわと浸透していくんですね。あまりの気持ち良さに、大方の人がウトウトされます。もちろん、気持ちいいだけではなくて、緊張をときほぐすことで関節の動きを取り戻し、身体本来の働きをも取り戻すことによって症状の改善を図る、これがオステオパシー誇張法なんです。

オステオパシーという言葉自体は耳慣れないものかと思いますが、その概念や技術はすでに多くの整体の中に取り入れられています。是非当院で誇張法を実感していただければと思います。

施術の際に心掛けていることをお聞かせください。

じっくり優しく丁寧にをモットーとしております。時間を掛けて患者さんの身体を優しく扱い、手を抜かないということです。私の性格もあって、手を抜かないというか、手を抜けないんですが（笑）。
オステオパシー誇張法は身体をひとつのユニットとして考えます。腰や肩、症状が表れている部分のみに限定して施術をおこなうのではなく、全身を調整してバランスを取ります。
原則全身を診ていくのですが、その方の身体に合わせて施術をおこなうようにしています。我々が言う硬くて動きが悪くダメージのある部位を見つけて施術するわけですが、みな一人ひとり状態が違いますからね。
全身をじっくり丹念にやっていくと、私の場合、どうしても施術時間がオーバーしてしまうんですよね（笑）。

このお仕事をしていて、やりがいを感じる時をお聞かせください。

施術が終わったときに満足していただけるのも嬉しいことなのですが、しばらくしてまたいらして、「手の痺れがとれたよ」とか「随分楽になったよ」とか仰っていただけるのもまた嬉しいですね。お医者さんにしてもそうだと思うんです。治療のみに満足しておられる方はいらっしゃらないと思うんです。治療の結果、身体が徐々に回復に向かうのを患者さんとともに実感して、喜びを分かちあうのだと思います。我々にしてもそれは一緒です。
施術をした後、その人が元気になられたんなら、それは冥利に尽きますね。

最後に地域の皆様へのメッセージをお願いします。

オステオパシー誇張法は身体への負担が少なく、刺激も少ない療法ですので、ご高齢の方やお子さん、それに妊婦さんにも安心して施術を受けていただけると思います。
首、肩のコリや腰痛にお悩みの方はもちろんのこと、過重な精神的ストレスを原因とする不眠、頭痛、身体のだるさなど、体調不良にお悩みの方もおいでいただけたらと思います。

慢性、急性を問わず、お身体に何らかの痛みや不調をお感じでしたら、どうぞご相談ください。皆さまの健康管理の手助けとなるよう全力でサポートさせていただきます。

※上記記事は2010.11に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。