坂下歯科クリニック 坂下 友也 院長 & 洋美 副院長 TOMONARI & HIROMI SAKASHITA
大学卒業後、勤務医として幅広い症例に携わり、スキルを磨く。1994年、「あざみ野駅」そばに開業。
大学卒業後、勤務医として幅広い症例に携わり、スキルを磨く。1994年、「あざみ野駅」そばに開業。
【友也院長】子どもの頃は車が大好きでした。スーパーカーのブームが到来する前に、小学生ながら表参道のショールームに出かけて写真を撮っていましたし、車好きが昂じて自動車整備士になりたいと思っていた時期もありました。とにかく自分好みの車が作りたかったのです。よく家の中のものを自分で分解しましたが、元に戻せず「自分には向いていないのかも」と思い整備士の道はあきらめました。両親と親戚は医師でしたので、その後は自分も医療の道を志すようになったのですが、「壊れた歯を治して詰める」という治療行為に、自動車整備と同様の「メカニック」なニュアンスを感じて歯学部を受験しました。
副院長とは卒業年が同時期で、一緒に副院長の義理の兄のクリニックでお世話になりました。新人で削る技術も稚拙だったわたしたちに指示された仕事は、診療後患者さんの詰め物を作ることでした。削った後の患者さんの歯で型を取ると、そのとき自分がどう削ったかがよくわかります。その様子を見ながら「次はもっと上手に削ろう」と励みになりましたし、複雑な詰め物を自ら作ることで手先も器用になりました。帰宅はだいたい22:00以降。とにかく大変な3年間でしたが、そのおかげで何でもできるようになりました。
その後の2年間、副院長は子育てに専念し、わたしはほかの医院でさらに修行を積みました。そろそろ港北ニュータウン近辺で開業しようと思ったのですが、残念ながら当時はまだ開発が進んでいませんでした。その頃はあざみ野駅を挟んだ反対側に賃貸で住んでいて、そのときお付き合いのあった不動産屋さんに相談を持ち掛けたところ、この場所を開業地として販売してくださいました。開業は1994年です。駅から少し離れているものの、車での来院には都合がよく、さまざまな地域から患者さんがお見えになります。
【洋美副院長】
子どもの頃はよく祖母の家に出かけ、身体の不自由な祖母の手伝いをしたり、ケガの手当てをしていました。そして「あなたは大きくなったら看護師さんになったら?」と言われるようになり、自分でもお世話をする仕事が向いているかもと思うようになりました。
中学生のとき、歯学部に進学した5歳違いの姉から、大学での勉強や充実した学生生活について聞くようになりました。たまたま理数系が得意で勉強に力を入れていましたので、だんだん関心が高くなり姉と同様に歯学部を目指すことにしました。物理学が好きでしたので、大学時代は矯正学に関心を持ちました。当時は幼少期に4番目の歯を抜いて矯正を行うことが主流でしたが、わたしはその治療法に違和感を覚えました。最初から備わっているものを活かすに越したことはないと思ったためです。結婚後比較的早く子どもができたので大学での研究はあきらめましたが、義理の兄から抜かずに矯正治療を行う先生の存在を聞き、その先生の講習会に参加しました。
【友也院長&洋美副院長】一言でいえば、根気強くステップ・バイ・ステップで進めます。最初は泣いていたお子さんも、何度も通ううちに慣れます。ステップ1で待合室で座っていただき、2で診察室に入り、3で診察台に座り、4で診察台を倒し、5で口を開けてもらう…..といった具合に、ひとつひとつ泣かずにできることを増やしていきます。そのたびに、「えらい。よくできたね」とほめます。こうしていくうちに、わたしたちとお子さんとの間で信頼関係ができ、だんだんわたしたちを「怖い人じゃない」と思ってくれるようになります。
ただし急性の痛みで食事ができない、眠れないということであれば、生活に支障が出ますから治療を開始します。面白いことに、最初怖がっているお子さんほど、治療開始後の進行がスムースです。頭の中の妄想が巨大になり過ぎていて、始めてみると「それほどでもなかった」と安心されるようです。またそれぞれのお子さんは経験で、どこまでが痛い治療で、どこからはそうではないのかを把握していくようです。わたしたちも、「この治療は痛くないからね」「ここはちょっと痛いよ、でも3秒で済むよ」など説明して納得させます。
【洋美副院長】つけはずし可能なタイプの矯正器具は、厚みがあります。これは永く持たせるようにという配慮からなのですが、本当はできる限り薄くしなくてはなりません。と言いますのは、器具が大きくなる分口の中の容積は狭くなり、舌を動かせる範囲(可動域)が狭くなるのです。器具が大きければその分苦痛を感じますから、患者さんは途中で使うのをやめてしまうことがあります。加えて、舌の可動域は狭いほど身体に負担がかかります。そこで自作することにしたのですが、納期が短い、費用が安くて済む、といった患者さん側のメリットも大きいのです。器具が壊れたとき、歯科技工士さんに外注しますと、1週間程度時間がかかります。当院で修繕すれば朝お預かりして夕方にはお渡しできますので、時間が短縮でき、費用も安くできます。
【友也院長】青葉区では、医師、歯科医師、ケアマネージャーなど区民の健康を支える職種の人たちが連携し、6年前から体育館などの会場を借りて「健康フェスティバル」を開催しています。歯科医師会もその一環として「歯の健康フェスティバル」を実施し、さまざまなイベントを展開してきました。その中の1つが学童向けの職業体験施設「キッザニア」を模したものです。お子さんに白衣を着てもらい、歯の模型にシーラントを詰め光で固めてもらったり、シリコン系素材で型を作ってもらいます。歯医者を身近に感じてもらうためのものですが、興味があるお子さんは毎年来てくださいます。
理事を務める青葉区歯科医師会では、先生方が集まり勉強会や情報交換に努めています。「熱血漢」の方が多く、青葉区をよくしていこうと考えていらっしゃいます。青葉区は健康モデル地区になっていて、将来在宅介護を地域がを支えていくための試みが始まっています。4月からは、情報共有のための「クラウド」を介した連携も始まりました。今後もこうした活動に積極的に取り組んでいきたいと思っています。
【友也院長&洋美副院長】問診に時間をかけ、患者さんの話を丁寧にお聞きすることです。お口の中の状況を説明しながら、治療の方法をいくつか選択肢として提示し、患者さんにお選びいただいています。そして治療を進めて信頼関係が築けた頃、患者さんの症状やご要望に合わせて食生活のご指導などをさせていただくこともあります。
当院では患者さんが治療を安心して受けていただくためのさまざまな試みをしています。その1つが訪問診療です。地域密着型の治療として、開業当時から訪問診療を念頭に置いていました。高性能のポータブル治療キットもそろえましたので、患者さんのお宅で行える治療が増えました。
また小さなお子様連れでも万全のサポート体制を整えています。予約の際お子さん連れであることをお伝えいただければ、専門のスタッフがお世話をします。またお子さんを抱っこしたままの治療も可能です。
※上記記事は2015.5に取材したものです。
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