藤が丘デンタルクリニック 瓦田 全 院長 AKIRA KAWARADA
大学卒業後、大学院に進んで博士号を取得。補綴(ほてつ)治療を中心に、幅広い症例に携わって経験を重ね、「藤が丘駅」そばに開業。
大学卒業後、大学院に進んで博士号を取得。補綴(ほてつ)治療を中心に、幅広い症例に携わって経験を重ね、「藤が丘駅」そばに開業。
中学生の頃だったと思うのですが、歯科医師だった祖父と父からは「人から感謝される仕事に就きなさい」と言われていました。身近なロール・モデルにその2人がいましたので、子供心にも「いずれは家を継がなくちゃ」という気持ちもあり、歯科医師を目指したのは自然な流れだったと思います。
開業を念頭には置いていましたが、博士号は取得したいと考えていましたので卒業後は医局に進みました。専門は、噛み合わせや入れ歯、被せものについて学ぶ補綴(ほてつ)学です。わたしはその中でも被せ物の素材に大いに興味を持っていまして、チタンについて研究していました。修復物は複数の金属を組み合わせて作るのが主流でしたが、チタンを単一で使うとイオン化しにくく、装着した患者様にアレルギーも出にくいと言われています。この素材はセラミックを焼き付ける土台として使うのですが、境目などでどの程度強度が出るかを調べていました。うまく使うことができれば、審美的にも問題がなく、詰め物のみならず入れ歯に使うこともできるのです。幼少期から手先が器用で細かい作業が大好きだったものですから、修復物の研究に夢中になりました。
2005年に医局を離れてからは、開業に向けて外部の歯科医院などで修行しました。多くは医局の先輩の歯科医院でしたが、治療技術と同様に患者様からご満足いただけるサービスについて、いちから学ばせていただいたことは大変ありがたく感じました。その後は父を手伝いながら地域医療に貢献しようと考えていた矢先、2011年3月に東日本大震災が起きて街全体が壊滅状態になり、戻るに戻れなくなってしまいました。歯科医院を新しく立て直したところで、その街に住む人がいなければお世話をすることもできません。
この先どうしようかと途方に暮れていたところ、青葉台に住む義父からこちらの物件を紹介されました。同じく歯科医師である妻に子供ができ、実家のそばで子育てをしていたため、都合がよかったのです。駅前ということもよい条件でしたので、早速内装にこだわってクリニックを建設し2015年3月に開業しました。
診療項目は一般歯科、小児歯科、口腔外科、矯正歯科です。できるだけさまざまな症状に対応させていただけるよう、経験を積んでまいりました。診療方針は「自分が歯科医師にやってほしいことは何か?」を考え、患者様のための最善の医療サービスを提供することです。わたしは歯科医師ですから、当然治療機器や被せ物・詰め物の材料にはこだわりがあります。またふだんさりげなく行っている治療の中にも、先人たちが築き上げた高度な技術が内包されていることをよく理解しています。
かつて歯科臨床研修の指導医をしていたことがあるのですが、若手の医師に伝えていたのも「自分の身に置き換えて考える」ということでした。そのように言っておくと、あまり細かく指導しなくても自発的に必死で考えて勉強します。わたしも常にこの言葉を頭に置きながら、「最善の治療とは何か?」を自問自答して治療に当たっています。
治療の際、とにかく患者様の歯をできるだけ削りたくありません。いかに歯を残してその健康を守っていくかということが現在の歯科治療の主流ですが、ありがたいことに虫歯治療にバリエーションが増えました。患者様のご要望、ご予算、生活スタイルに応じてさまざまなご提案をお聞きしてきれいにお治ししています。次のステップとして重要なのは、「いかに虫歯を作らないか」ということです。
もちろんブラッシング指導はもっとも大切なことですが、それと同等に大切なのは歯科医院での定期的なメンテナンスです。最近は周知も進んでいるかと思いますが、いくらきれいに磨いていても歯石はつきます。また全体の8割の方が歯周病にかかりますから、この病の進行を防ぐには定期的なチェックが欠かせません。自動車を持っていらっしゃる方ならお分かりかと思いますが、大きな故障はなくても定期的な車検は必須です。歯も同じで、これといった痛みがなくても決まった間隔で歯科医院にお越しいただき、口の中のメンテナンスをしていただきたいのです。その際に虫歯や炎症が見つかったとしても、重症化してからいらっしゃるよりはるかに時間も予算も少なく済みます。
まずは患者様が症状やご要望についてお話ししやすい環境を整えるよう、心がけています。また歯科治療特有の「キーン」という音が出にくい5倍速マイクロモーターという機器を取り入れました。患者様が嫌がる音が出にくいだけではなく、より精度の高い治療が可能な「優れもの」です。
もうひとつは、患者様が治療時間をリラックスして過ごすことができるよう工夫しました。各ユニットにはモニターがついていて、このモニターでDVDを鑑賞できるようにしています。内装を歯科医院らしくしなかったのも、患者様がゆったりとした気持ちで治療を受けていただけるようにと考えたためです。副院長である妻がこの辺はこだわりました。
まず患者様がお見えになったとき・顔色・表情・動作などから健康状態をチェックします。その方が何かしら疾患をお持ちかどうかも、治療の際大きなカギになります。問診票に書かない方もいらっしゃいますので、よく観察します。歯の症状は拡大スコープ使って見逃さないよう心がけています。現在は医科歯科連携のこともありますので、いろいろお話を伺いながら生活習慣などについてもアドバイスさせていただいています。
もうひとつは衛生管理を徹底することです。何より院内感染を防がなくてはなりませんので、ヨーロッパ基準でクラスBの滅菌器を採用し、器具の滅菌・消毒を行っています。特に歯を削る器具につきましては、内部まで確実に滅菌できる器具を導入しています。
大学卒業後は医局ならびにさまざまな得意分野を持つ歯科医院で長年経験を積んでまいりました。この地域では新参の歯科医院ですが、わたし自身は歯科医師として23年のキャリアがあり、これまで培った技術と経験を元に患者様の歯の健康に貢献させていただきたい所存です。まずは異変を感じましたら、どのようなことでも構いませんのでご相談いただきたく存じます。スタッフ一同、心からお世話をさせていただきます。
※上記記事は2015.8に取材したものです。
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