あざみ野矯正歯科 横田 俊明 院長 TOSHIAKI YOKOTA
大学卒業後、矯正歯科を専門に研鑽を積む。勤務医として幅広い症例に携わるほか、米・南カリフォルニア大学への留学を経験。帰国後、さらに経験を重ねて、「あざみ野駅」そばに開業。
大学卒業後、矯正歯科を専門に研鑽を積む。勤務医として幅広い症例に携わるほか、米・南カリフォルニア大学への留学を経験。帰国後、さらに経験を重ねて、「あざみ野駅」そばに開業。
小学生の頃、地元の歯医者さんから矯正治療が必要だとアドバイスをいただき、青葉台の専門医の先生のところでお世話になりました。お世話になった先生には威厳があり絶対の信頼を寄せることができました。人生で初めて出会ったプロフェッショナルな職業人でした。治療が進むにつれて自分の歯もきれいになり、矯正歯科医という職業へのあこがれがどんどん強くなっていきました。そこで少しでもその先生に近づくことができるよう、先生の母校である中高一貫校を受験しその後東京医科歯科大学へ進学しました。
中学進学後治療は一旦終了したのですが、大学に進んでから前歯の噛み合わせが反対になってきてしまい、再度矯正治療をお願いしました。その間先生とは本当に様々なお話をさせていただいたのですが、いつも微笑みながらうなづく先生のお顔を拝見して、静かで豊かな時間を過ごすことができました。
開業の前に少し研究活動を進めてみたいという気持ちがあり、大学院に進んだ後、米国・南カリフォルニア大学の歯学部に留学して博士研究員として仕事をさせていただきました。研究テーマは顔の成長発育についてです。具体的にはマウスを用いて口蓋裂のメカニズムについて学びました。学内ではさまざまな研究テーマを持って活動されている方がいて、活動の合間に話をすることが刺激的で楽しかったです。
南カリフォルニア大学での2年間の研究活動を経て、横浜市内のクリニックで矯正治療の研鑽を積み、さまざまな患者さんの治療を担当させていただきました。そして機が熟したと感じ、大学卒業後14年を経過した本年8月にあざみ野で開業する運びとなりました。
歯科衛生士の妻とはこれまで10年以上、様々な歯科医院でともに矯正治療を担当してきましたが、2人でさまざまなお子さんの成長過程を拝見する機会がありました。長きに渡って育っていく姿を目の当たりにするのは楽しい経験で、2人でずっとこのような診療をやっていきたいと思い、開業地を探していました。あざみ野は子育て世代のファミリーが多いことや、自宅から近いことが決め手となり選びました。ご家族ぐるみでみなさまとじっくりお付き合いできたらと思います。
矯正治療は歯をきれいに並べることだけがゴールではありません。噛み合わせの深さや前後のずれを調整し、顎に負担がかからないよう噛む機能を整備することも重要です。こうして歯の機能が正常になり、歯並びがきれいになっていきますと、治療を受けた患者さんご本人がこの状態をきちんと保とうと思うようになります。このような過程を経て、心身ともに健康になっていかれる患者さんを拝見することも多いです。
これまで拝見した患者さんの中には、矯正器具を使う必要がなくなっても元の状態に戻るのが嫌で使い続ける方や、歯磨きを念入りにするようになった方がいらっしゃいます。このように、矯正治療がきっかけとなり自分の歯を大切にするようになる方がいらっしゃることはうれしいですね。
ある患者さんは矯正治療を終えて経過観察が1年に1回になっても私たちと話をするのを楽しみにして、半年に一度は来院されています。また、お子さんの歯がきれいになってご両親も矯正を決意されるケースなどがあり、それぞれの患者さんとのお付き合いがより深く広くなっていくことも歯科医師としての醍醐味を感じる瞬間です。
当院ではセファロメトリックAやZという矯正の分析ソフトを採用しています。このソフトでは、歯のレントゲンと横顔の写真を組み合わせ、動かした歯の位置と写真とを連動させてシミュレーションします。例えば飛び出ていた前歯をひっこめることによって口元がどう変わるかをより具体的にお見せするものです。
歯を抜いたり動かしたりしますと、元の状態に戻すことができなくなります。そこで治療結果の予想図を事前に示し、判断材料としていただくのです。また治療期間が長いので、治療を続けていくモチベーションになることもあります。治療前の時間を長く設け、治療内容と術後のイメージを具体的に提案できることが大きなメリットです。
やはりマルチブラケット装置というワイヤーで歯を動かす装置を使って全体の歯並びを治す場合80万円以上はかかります。そこで小児の場合治療を二段階に分ける方法や、特に気になるところだけ実施する部分治療なども採用しています。
小児の場合、成長期にすると効果の高い顎の幅を広げる治療や、外傷のリスクを減らす目的で前に出ている前歯を引っ込めたりする治療を第一段階とし、永久歯に生え変わってからする治療を第二段階とすることで、一度にかかる費用を抑えることができます。また成人の場合は長期に渡る治療は難しい患者さんもいらっしゃいます。以前治療を担当させていただいた患者さんは、前歯が一本抜けていて、その隣の歯が横に倒れ掛かっていました。まずはそちらを整えるだけで審美的に美しくなり、自信を取り戻されました。奥歯まで一連でつながっていますから、矯正歯科医としては全体の矯正をお勧めしたいところですが、歯並びの状態によっては、負担の軽い治療法もご検討いただけます。
当たり前のことではありますが、やはりおひとりずつ丁寧に話し合いを重ねていくことに尽きます。先ほど申し上げました通り矯正治療は元に戻せない治療ですので、歯を抜く処置があるときなどは十分ご納得いくまでご説明します。また費用・治療期間の問題もありますから、患者さんのご事情とご希望をきちんとうかがい、綿密な治療方針を立てます。
わたしは矯正治療によって正しい歯の機能と審美的な美しさを手に入れますと、心身ともに健康になると信じています。そして健康になることで、より多くの出会いをし、多くのことに挑戦する意欲が生まれます。努力してきれいな歯並びを手に入れること自体もよい経験になると思います。みなさまには是非そのことをお伝えしたいと思います。
※上記記事は2017年9月に取材したものです。
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