自然と志していた肝臓内科の専門医の道
私の父は消化器科の開業医でしたので、物心ついたときから医者の道を意識していました。西東京市の親元を離れて九州の高校に通ったあと、熊本大学で医学を学びました。卒業後は東京慈恵会医科大学に勤務し、肝臓内科の専門医として従事してきました。
私が肝臓領域に取り組んできたのは、消化器科の医師であった父の背中を追っていたというのもありますが、この分野での急速な医学の進歩に興味を覚えたからなんです。たとえば、早期の肝臓がんは内科で手術すれば完治できるようになりましたし、C型肝炎のようなウイルス性肝炎も、9割5分の確率で治せるまでになりました。
新規開院「土屋記念クリニック」
16年ほど慈恵医大やその関連病院で勤務するなかで「医療の世界で私がすべきことは、地域医療ではないか」と考え始めるようになりました。
患者さんは外来にかかるとき、まずは町の診療所で診てもらいます。そこで一般治療が難しい場合、大きな病院への紹介を受けます。その入り口となる診療所でより迅速に病気を見つけ出すことが医療の要です。患者さんの病気を進行させないためにも、地域医療を進化させたいと感じていました。
そんな矢先、前院長の土屋正彦先生の診療所を引き継ぐお話をいただきました。生前に地域医療にご尽力されていた土屋先生の志と、医者としての私の目標が重なったように感じ、「このご縁を大切にしなければ」と思いました。2020年4月に「土屋記念クリニック」と名前を変え、院長に就任させていただきました。土屋先生とは直接お会いできませんでしたが、患者さんの心に寄り添う優しい先生だったと伺っています。土屋先生の遺志を引き継ぎ、これからも青葉区の地域医療に貢献していきたいと思っています。
診断結果は迅速に、早期発見の大切さ
当院は、検査専門施設の「ゆうあいクリニック」と連携しているため、がん治療の検査や健康診断をすぐに受けていただける体制が整っています。迅速に検査結果をお伝えでき、よりスピーディーで適切な治療をご提供しています。「早期発見」は病気と闘う患者さんを救います。町の医療機関として、より迅速に診断して患者さんの命を救うことが、当院の理念です。
金曜日の担当医には、ゆうあいクリニックの理事長である片山敦先生がいらしています。患者さんに親身に寄り添う姿が印象的で、とても人望の厚い先生です。また放射線診断医の小澤幸彦先生には、患者さんの検査画像の読影をお願いしています。小澤先生は読影のスペシャリストといわれるほど深い知識をお持ちです。このような専門家の先生方と連携を取りながら、確かな治療を受けていただけるよう努めています。
PCR検査やオンライン検査も実施
新型コロナウイルス感染症が疑われる患者さんは、院内でPCR検査を受けていただけます。数ヶ月前までは大きな病院でしか受けられなかったPCR検査ですが、最近では町の診療所でも受けられるようになってきました。まだまだ油断ならない状況が続いていますので、できる限り町の診療所で、患者さんのニーズに応えていきたいと思っています。
また、スマートフォンやタブレット、パソコンなどで受けられるオンライン診療を導入しており、当院のホームページからご予約いただけます。初診からオンライン診察を受けることも可能ですので、通院が困難な方はぜひご利用ください。
これから受診される患者さんへ
当院は「神奈川県肝臓専門医療機関」として認定をうけ、大学病院と同等レベルの高度な医療をご提供しています。近年ではアルコール性肝障害や脂肪肝のような生活習慣に伴う障害を抱える方が多くなってきました。肝臓疾患の治療は早ければ早いほど良いと言われています。少しでも身体に異変を感じたらぜひいらしてください。生活習慣病や風邪、インフルエンザなどの一般内科の診療も行っています。これからも青葉区の皆さんにとって身近なクリニックを目指していきます。
※上記記事は2020年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
土屋記念クリニック 石田 仁也 院長 JINYA ISHIDA
- 出身地: 東京都
- 趣味: ピアノ演奏 学生の頃はロックバンドのキーボードの担当。今は定期的にクラシックピアノを習っています。
- 好きな映画: 『ローマの休日』
- 好きな音楽・アーティスト: X JAPAN
- 座右の銘: 「能はざるに非ざるなり、為さざるなり」大好きな吉田松陰の言葉で「できないんじゃない。やらないだけだ」の意です。
- 好きな場所: ハワイ